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高校入試数学20

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2022年神奈川県問6
解答

(1)$10 cm^3$、(2)$\frac{\sqrt{33}}{2} cm^2$、(3)$\sqrt{34} cm$

解説・解き方の例

(1)

台形$ABCD$を底面とし、高さを$AE,BF,CG,DH$の$1cm$と考える。 台形$ABCD$は下の図3のような形をしている。

図3

$CD$がわかれば面積を求めることができるので、$CD$を求める。

$B$から辺$AD$に垂線をおろした足を$P$とすると、$三角ABP$は 直角三角形になり、その辺の比は$AB:BP:PA=5:4:3$になる。 よって、$CD=4 cm$である。

よって、台形の面積は$(1+4)\times 4 \div 2 = 10 cm^2$なので、 求める体積は、$10 cm^2 \times 1 cm = 10 cm^3$となる。

(2)

問題図(再掲)

図3

$\triangle BDG$を取り出すと、上の図のようになっている。 $DG$は、$\triangle DGH$の三平方の定理より$DG=\sqrt{17}$。 $\triangle DBG$は、$D-CGB$が直角二等辺三角形$\triangle CBG$を底面として、 $DC$が底面に垂直な三角すいであるので、$DG=DB=\sqrt{17}$となる。 また、$BG=\sqrt{2}$である。

$DQ$は、$\triangle DQG$の三平方の定理より、 $DQ^2=(\sqrt{17})^2-(\frac{\sqrt{2}}{2})^2$となり、 $DQ=\frac{\sqrt{66}}{2}$である。

よって、$\triangle DBG$の面積$S$は$S=\sqrt{2}\times \frac{\sqrt{66}}{2} \div 2 = \frac{\sqrt{33}}{2} cm^2$

(3)

線がもっとも短くなるのは、下の図4のように、平面の展開図にした時に$AI$が直線(線分)になる場合である。 よって、線分$AI$の長さを求める。

図4

$AI$を求めるために、次のように、$A$から$CD$に垂線をおろして、その足を$T$とし、 $\triangle ATI$の三平方の定理より求める。

図4

まず、$DI$は次のように求められる。 $DI:IC=3:7$より、$DI=4 \times \frac{3}{10}=\frac{6}{5}$

次のように、$A$から$ED$の延長に垂線をおろして、その足を$R$とする。

図4

すると、次のように、$F$から$ED$に垂線をおろして、その足を$S$とすると、 $\triangle ARE$と$\triangle ESF$は相似になる。

図4

つまり、★と◎の角度が同じであるため相似になり、 対応する辺の比も$3:4:5$になる。

※このように、直角(この場合$angle AEF$)が、辺(この場合$ED$)に接しているときには、 相似図形が現れやすいので要注意!

図4

よって、$AE=1 cm$なので、$AR=\frac{3}{5}$、 $RE=\frac{4}{5}$となる。

図4

ここで、$\triangle ATI$を取り出すと、次の図のようになる。

図4

最後に、$\triangle ATI$で三平方の定理を使うと、$AI=\sqrt{34}$となる。

問題

図1

図1は、$AB=5 cm$,$BC=1 cm$,$AD=4 cm$,$\angle ADC = \angle BCD = 90°$の台形$ABCD$を底面とし、 $AE=BF=CG=DH=1 cm$を高さとする四角柱である。

(1)この四角柱の体積はいくらか。

(2)3点$B,D,G$を結んでできる三角形の面積はいくらか。

図2

(3)(図2参照)点$I$が辺$CD$上の点で、$CI:ID=7:3$であるとき、この四角柱の表面上に、図2のように点$A$から辺$EF$,辺$GH$と交わるように、点$I$まで線を引く。 このような線のうち、長さがもっとも短くなるように引いた線の長さはいくらか。